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ジンバブエから学ぶハイパーインフレの起こり方 2009年4月12日


「アフリカの奇跡」ジンバブエはどうしてインフレに陥ってしまったのか 2009年4月12日

 

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20世紀終盤に教育と医療に資金を注ぎ込み低い乳児死亡率、高い就学率と識字率を達成したジンバブエは「アフリカの奇跡」と称され、ロバートムガペ大統領は「ジンバブエの治世」と功績を称えられた。 そんな国がどうしてハイパーインフレに苦しみ、国内情勢は今もなお混沌と化してしまっているのか

ジンバブエドルは1980年に1米ドル=0.68ドルの為替レートで導入されました。ジンバブエドルは兌換通貨ではなく管理通貨のため、この為替レートを見ればジンバブエの経済や信頼性がどれほど高かったか想像に難くないでしょう。

しかし、2000年代初頭の白人農地強制収容、外資系企業が保有している株を譲渡させる法案、通貨の大量発行などを立て続けに実施してしまったがために、市場での金余り、農作物の生産効率の減少による絶対数の不足、外貨準備高不足のインフレ要素三兄弟がそろってしまいました。

市場心理+ジンバブエドル保有者の安全志向によってジンバブエドルの価値はあっという間に下がっていき、2008年には1米ドル=2億5600万ジンバブエドルという異常なインフレが起きてしまいました。